アメリカ大統領選挙でヒラリークリントン氏が最低時給を15ドルに引き上げる。と公約に掲げていることをご存知ですか?日本でもたびたび最低時給の問題は上がります。最低時給を上げるとどのようなことが起こるのか考えたことはありますか?
最低時給が1500円になって本当に大丈夫?
最低時給が上がるということはどのようなことなのか真剣に考えたことはありますか?
答えは簡単で会社や個人がアルバイトに払う給料が高くなります。
ここで、「給料増えるラッキー!」って思ったら要注意が必要。
今まで時給800円で1日5時間、週に4日働いたアルバイトがもらえる、1週間分の給料は、16,000円でしたが、最低時給が1500円になると、30,000円の給料を支払わなくてはいけなくなります。
これがどれくらいあなたの生活に影響を与えるか考えたことはありますか?
各国の最低時給
オーストラリア 9.54ドル
ルクセンブルグ 9.24ドル
ベルギー 8.57ドル
アイルランド 8.46ドル
フランス 8.24ドル
オランダ 8.20ドル
アメリカ 6.26ドル
世界的に見ても日本の最低時給は高いとも言えないのがわかると思います。2016年に発表された日本の最低時給の平均は823円です。
個人店や中小企業は経営が大変
じゃあ最低時給を上げればいいじゃん!って思いますよね。でも最低自給を上げると個人店や中小企業にとっては人を雇いにくくなります。
今の日本は、最低時給が高くないため、面倒な仕事は安い給料を払って誰かにやってもらおう。そう考える人が意外といます。
でも最低時給が上がると、できるだけ優秀な人を採用して、今まで2人でやっていた仕事を1人でやってもらおうとしますよね。
・飲食店はもろに影響が出る
安くてうまいもんが食べたい!
日本人の多くの人が思ってることです。でも最低時給が1500円になったらどうだろうか?
自分がもしアルバイトする立場だったらと思って読んでください。
座ってるだけの受付の仕事が時給1500円で募集しています。まー楽ですよ。座って笑顔振りまいて時給1500円もらえるんですよ?学生のアルバイトと考えたら最高のアルバイトじゃないですか?
ですが、近くの安くて美味しい居酒屋さんが1500円でアルバイトを募集しています。でもこの居酒屋は安くておいしいため毎日お客さんは一杯。アルバイトが終わることにはぐったりしてしまうぐらい大変な仕事です。あなたは、この状況でも受け付けのバイトを断って居酒屋にアルバイトしにきますか?
僕は安くておいしい居酒屋でバイトをする人がいなくなってしまうと感じます。
飲食店で一番重荷になる出費が人件費です。
なぜなら、飲食店の場合は、アルバイトをある程度雇っておかないと混雑してきたときにサービスの質が著しく落ちてしまいます。だから毎日数人はアルバイトを雇っておきたい。でも飲食店は必ずしもお客さんが来るとは限りません。
アルバイト2人を3時間待機させ9000円も人件費がかかってしまったら経営が苦しくなるのも時間の問題です。
最低時給が上がると実力主義の世界になる
最低時給が上がる一番の問題点は能力の無い人間には仕事がなくなり能力がある人間に集中してしまうこと、モノやサービスの値段が上がることだと思う。
時給1500円払って2人雇うなら、優秀な人間を3000円払って雇いある程度のことは全部面倒見てもらう。
安く作業をしてくれる個人事業主に外注するのどちらかになるのではないか?
・バイトをすることが難しくなる
あとは単純にバイトをすることが難しくなると思う。
今の日本の飲食店が安くておいしいのは、学生が安い給料でバイトをするためより良いサービスを提供できているだけで、最低時給が1500円にでもなったら100円マックや吉野家で牛丼300円みたいな経営は非常に難しくなる。
自分が会社を経営してバイトを雇ったときにバイトにはいくらお金を払えるか?考えるとわかりやすいと僕は考えている。
デフレ脱却が最低時給を上げる鍵
物価が緩やかに上がり、それに合わせて最低時給も上げていくならわかります。ですが物価が上がってもいないのに最低時給を上げると、売っても儲からない。なのに給料は上がる。そんな状況が続き会社が相次いで倒産してしまう。
会社が相次いで倒産したら最低時給が上がるどころか仕事がなくなりお金すらもらえなくなってしまいます。
だからこそ、今すぐ最低自給を1500円にあげろ!とただただやみくもにいうのではなく、物価とともに最低時給が上がっていくのがベストだと思っています。